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11月号特集 教材の多様性から拓く国語科の学びの可能性
――漢文教材を中心に――
周知の通り、国語の教科用図書(以下教科書)には、古文、漢文、小説、評論、文語文などの多様な教材が収められている。それは小・中学校教科書、高校教科書でも同様である。
国語科の教員は、それらの教材を(教科書会社の編集意図はあるにせよ)自由に組み合わせて、あるいは学びの目的によっては組み合わせずに学びをデザインできる。また、教科書に収められていない教材を探し出して学びをデザインすることもできる。
二〇二二年一一月号特集では古典教材『伊勢物語』が、二〇二三年一一月号特集では「現代文」が取り上げられ、「教育現場とテクスト研究との対話、衝突、融和」や、「今日の諸問題に取り巻かれている学習者=読者の『読み』や言葉の力の育成」といった観点から、意欲的な諸論考が寄せられた。そこで本特集号では、国語の教材の多様性や、学びのデザインの柔軟性を生かした学びの提案、他の教材や児童生徒の言語生活に架橋できる作品研究、教材研究の試みについて、新たな提案や問題共有、情報交換などを行いたい。
特に本特集号では、漢文教材に関する意欲的な論考を期待したい。児童生徒の言語生活や言語文化にとって「他者」となっている漢文を学ぶこと読むこと等の、漢文リテラシー教育の今日的位置を問い直し、時代や所属する国家、地位など、多様な「他」性を内包する存在――つまりは多面的他者である漢文を、小学校から高校まで、児童生徒の言語生活に接続する学びの在り方について議論をすすめたい。小学校段階における音読・朗誦に留まらない学習方法や単元の提案、あるいは小・中・高を通貫する古典教育のグランドデザインといったような視点から、小中連携・中高連携を広く見通した提案も俟たれるところである。また、学習指導要領に言うところの「日本漢文、近代以降の文語文や漢詩文など」についての学びの提案や作品研究、教材研究の提案も募りたい。
新たな学びを拓く投稿を期待する。
記
一、締切 2024年8月15日
一、枚数 35枚(400字詰)以内
『日本文学』編集委員会
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