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7月号特集 近世文学における知の集積と拡張

 

    ICT、IoT、DXなどの概念や略語が世にひろく認識され使用されるようになってすでに久しいが、人間を取り巻く「知」や「情報」の在り方はとどまることなくつねに変容し続けている。近現代における「知」や「情報」と人間・社会との関わり方は、当然のことながら前近代のそれとは大きく異なるものである。
 本特集号では「近世文学における知の集積と拡張」をテーマとして設定した。江戸時代における「知」の在り方について、いま一度見定めたいという意図に基づくものである。
 江戸時代は出版機構の成熟によってさまざまな書籍が数多く世の中に流通し、人間の社会や文化の基盤をなす「知」が形成され、幅広い知識が浸透した時代である。国学者、漢学者、蘭学者たちがそれぞれの方法で対象と向き合い、そこからさまざまな知見を導き出した。そうして集められ積み上げられた「知」が分類・整理を経て体系化していくなかで、例えば、数多くの古典文学の注釈書、有職故実書、辞書、医学書などが生み出されることになる。山東京伝や曲亭馬琴などは数々の考証随筆を著す一方で、その過程で獲得した知見を自身の創作活動においても存分に活用した。斎藤月岑や秋里籬島らによる地誌や年表の類などもまた然りである。
 冒頭にも述べたように、人間や社会と「知」の接点にはその時代ごとに特色があらわれるものである。江戸時代における「知」とは何であったか。いま改めて江戸時代の「知」の実質を問い直し、文学研究の未来を拓くようなご投稿に期待したい。


     記


 一、締切 2022年4月15日

 一、枚数 35枚(400字詰)以内

『日本文学』編集委員会


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