■滝口明祥著『ミネルヴァ日本評伝選 井伏鱒二
――ハナニアラシノタトヘモアルゾ――』■
2024年8月10日 ミネルヴァ書房刊 304頁 3500円+税 |
はしがき
第一章 生家から福山へ
1 生家の人々
父親の声 「文学青年」郁太 祖父と窪田次郎 漢詩の翻訳 言葉と「階級」
2 福山中学校での日々
福山中学校と「伊沢蘭軒」 「劣等の部」の日々
第二章 早稲田時代
1 早稲田という場
早稲田騒動 高等予科での日々 片上伸と吉江喬松の留学 早稲田の学制改革 仏蘭西文学専攻での日々
2 一九二一年の事件をめぐって
休学から中退へ 因島の日々と日本美術学校 青木南八の死 関東大震災 柳井の恋 片上伸排斥運動 聚芳閣での日々
第三章 新進作家時代
1 文壇デビューまで
同人雑誌と文学青年たちの群れ サバルワルとの翻訳作業 片上伸の死 ついに文壇に認められる 加害者と被害者
2 新進作家として
「ナンセンス」と「白痴美」の作家 牧野信一の「真剣」さ 中央線沿線の文学青年たち
第四章 戦争と漂流
1 「非常時」のなかで
旅と言葉 「青ヶ島大概記」から「ジヨン万次郎漂流記」へ 太宰治という困った愛弟子 第三次『早稲田文学』と『鶏肋集』
2 〈大衆性〉のある作家として
直木賞受賞から『多甚古村』へ 太宰治の再婚と山梨を舞台にした井伏作品 阿佐ヶ谷将棋会と「ドリトル先生」 シンガポールでの日々 甲府市郊外での疎開生活
第五章 戦後の日々
1 太宰治との別れ
生家での疎開生活 『井伏鱒二選集』と太宰治 太宰の井伏批判
2 一九五〇年代以降 太宰死後の井伏作品 桜桃忌と戦後の弟子たち 戦後における映画化作品 「黒い雨」 『井伏鱒二全集』と『半生記』 南八の思い出とともに
参考文献
あとがき
井伏鱒二略年譜
事項索引
人名索引
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