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■岸規子著『伏流する物語――田山花袋の小説を読む』

2024年5月31日 鼎書房刊 286頁 4500円+税


はじめに

Ⅰ ロマンティシズムから自然主義へ
 田山花袋――「文学」を巡る葛藤 『断流』とその周辺
 『重右衛門の最後』――「語り」の空白が生み出すもの
 『重右衛門の最後』――葛藤する作品世界

Ⅱ 自然主義文学の時代
 『蒲団』再読――横山芳子を中心に
 『田舎教師』とその時代
 明治三十年代の「女中」像――『家婢』『胡瓜』を中心に
 『ある朝』――『蒲団』との比較を通して
 『一兵卒の銃殺』――主人公はなぜ死なねばならなかったのか

Ⅲ 大正ロマンと田山花袋
 『渦』――不幸な男女の物語
 『残る花』――お粂を取り巻くもの
 『鈴子の恋』――匿名化する男達
 『弓子』――ヒロインの死をめぐって
 『曠野の恋』――「新しい女」と「満州」と
 印旛沼を巡る物語――『水あほひ』を中心に

Ⅳ 歴史小説のヒロインたち
 『通盛の妻』――理想化された男女の愛
 闇に消えた「孤舟」の運命――静御前の悲劇を中心に

初出一覧
あとがき
人名索引


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