■中山弘明著『〈学問史〉としての近代文学研究――「はじまり」の位相』■
2024年5月21日 ひつじ書房刊 364頁 3400円+税 |
序章 近代文学研究の〈学知〉を開く――知の「系脈」を問う――
一、〈学問史〉をなぜ問うのか
二、尹伊桑と「音楽言語」
Ⅰ 戦間期の〈学問史〉
第一章 「明治文学談話会」と文学史――木下尚江/「談話」の力――
一、〈学問史〉と文学史
二、塩田良平と「明治文学会」
三、「北村透谷」は発見された
四、「大逆事件」と文学史の接続
第二章 木村毅の〈移民〉論――「明治文化研究会」周辺――
一、「明治文化研究会」と新聞・雑誌
二、「古本あさり」はスポーツだった
三、木村毅の〈移民〉論
四、会津移民、海を渡る
第三章 島崎藤村とプロレタリア文学――秋田雨雀を視座として――
一、労働者と学会
二、「国民文学」論と島崎藤村
三、雨雀の藤村論を読む
四、秋田雨雀の藤村模倣
Ⅱ 戦時下の〈学問史〉
第四章 片岡良一と「国際文化振興会」――戦争と「明治文学会」――
一、「近代文学研究」の始発と卒論
二、「国際文化振興会」とは何か
三、Introduction to Contemporary Japanese Literatureという書物
四、二つのテクストと三木清
第五章 「大正文学研究会」と「ジッテ(Sitte)」――民間史家・田村栄太郎――
一、「大正文学研究会」の意味
二、「ジッテ」の語源
三、『日本の風俗』を読む
四、民間史家・田村栄太郎
第六章 吉田精一の短歌――〈浪漫〉と「国文学」――
一、吉田精一の卒論
二、吉田精一と「国文学」
三、短歌集『春の口笛』
四、『近代日本浪漫主義研究』解読
Ⅲ 戦後の〈学問史〉
第七章 神崎清の〈戦後〉――「大逆事件」から「基地」問題へ――
一、神崎清の経歴
二、女学生と文学研究
三、「大逆事件」と文学
四、「基地」問題・「売春」問題
第八章 藤村全集生成考――島﨑蓊助資料から見えるもの――
一、島﨑蓊助と個人全集
二、「戦後作家」の手紙
三、島﨑蓊助の「ノオト」
四、『藤村全集』の生成過程
第九章 尾崎秀樹と雑誌『中国』――戦争の「傷痕」と文化大革命体験――
一、引き揚げ者・尾崎秀樹の「傷痕」
二、雑誌『中国』について
三、所謂「とりきめ」問題
四、尾崎とA・グラムシ
五、尾崎の文革体験
第一〇章 〈研究必携〉という風景――「近代文学懇談会」会報を読む――
一、「近代文学懇談会」をめぐる〈風景〉
二、「会報」を読む
三、様々な研究会の動静
四、〈研究必携〉という書物
附録・近代文学研究会概説
――日本近代文学館編『日本近代文学大事典』(講談社)より――
あとがき
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