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山口直孝著『大西巨人論――マルクス主義と芸術至上主義』■

2024年3月12日 幻戯書房刊 399頁 4500円+税


はじめに 道義を追求する精神――大西巨人の生涯と文芸

Ⅰ 大西巨人文芸の考察
 第一章 単純な理念を持続すること――大西巨人素描
 第二章 大西巨人の文芸観――初期批評の軌跡
 コラム 横光利一と大西巨人
 第三章 批評のインターナショナリズム――「寓話風=牧歌的な様式の秘密」の位置
 第四章 ドキュメンタリーを超えて――『たたかいの犠牲』の強度
 コラム 大西巨人と武井昭夫
 第五章 「この人」という他者――大西巨人における佐多稲子
 第六章 大西巨人と新日本文学会――『神聖喜劇』の前夜
 第七章 漢詩文との対話――『神聖喜劇』の文体
 第八章 「食卓末席組」の生成――「われわれ」の物語としての『神聖喜劇』
 コラム マルクス主義者の「宣言一つ」――『神聖喜劇』の核心
 第九章 内破のコミュニズム――『神聖喜劇』の基底思考
 第十章 「神話」ならざるたたかいの「形象」――大西巨人におけるソレル『暴力論』の受容
 コラム 個を超える正しさ――『神聖喜劇』の更新が意味するもの
 第十一章 「神聖な義務」問題における論争の不成立――大西巨人の批判と渡部昇一の回避
 第十二章 「仮構の独立小宇宙」における言葉の闘争――『天路の奈落』論
 第十三章 連環体長編小説考――『地獄変相奏鳴曲』、『神聖喜劇』における回帰の弁証法
 第十四章 虚言をめぐる思考実験――『三位一体の神話』の探究
 第十五章 知識人の責務――短編集『五里霧』の空所
 コラム 有島武郎と大西巨人
 第十六章 「鏡山」に見る乗り越えの論理――大西巨人と地方
 第十七章 「われわれ」を創出する批評――運動(論)としての「コンプレックス脱却の当為」
 第十八章 揚棄される個人――『深淵』の様式
 第十九章 言論公表をめぐる観念小説――『八つの消滅』解題
 第二十章 疾走する「たわぶれ心」――大西巨人におけるフモールの展開
 第二十一章 大西巨人研究の動向(~二〇一四年)

Ⅱ 大西巨人とその周辺――同時代の証言
 次世紀に受け継がれるべき思考と表現の型――大西巨人『二十一世紀前夜祭』書評
 明晰さが突きつける難問――大西巨人『日本人論争 大西巨人回想』書評
 緊張と笑いとに満ちた物語――荒井晴彦『シナリオ 神聖喜劇』書評
 映画人としての野心と企み――荒井晴彦『シナリオ 神聖喜劇』書評
 もう一つの、もう一つでない『神聖喜劇』――のぞゑのぶひさ、岩田和博『(漫画版)神聖喜劇』書評
 「分身」を志向する倫理――のぞゑのぶひさ、岩田和博『(漫画版)神聖喜劇』書評
 笑いと非暴力の思想とに挑んだ野心作――舞台『神聖喜劇』評
 三次元の中の『神聖喜劇』――舞台、パフォーマンスをめぐる覚書
 弁証法の詩学に迫る独力の批評――石橋正孝『大西巨人 闘争する秘密』書評

Ⅲ 武井昭夫と湯地朝雄――二人の並走者
 第一章 フェアーな精神に触れる喜び――第二次「政治と文学」論争再論
 第二章 「無名」への意志――武井昭夫『創造としての革命』論
 第三章 廃墟から未来を掘り起こす精神――武井昭夫『戦後史のなかの映画』書評
 第四章 「われわれ」を創造する「わたし」の運動――『武井昭夫状況論集2001-2009 〝改革〟幻想との対決』書評
 第五章 革命に向かう持久の思考――湯地朝雄「大衆はどこへ行ったか――吉本隆明における戦後責任と戦後転向」解題
 第六章 「何もない」現在を見つめること――文芸時評家としての湯地朝雄
 第七章 戦後をめぐる反時代的考察――湯地朝雄『戦後文学の出発――野間宏『暗い絵』と大西巨人『精神の氷点』』書評

あとがき
初出一覧
『神聖喜劇』原稿リスト


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