■咲本英恵著『『源氏物語』の仏教的変容
――中世王朝物語『雲隠六帖』試論』■
2023年3月7日 三弥井書店刊 405頁 9000円+税 |
第一章 『雲隠六帖』の研究史
1.『雲隠六帖』の諸本研究
2.『源氏物語』享受史研究における『雲隠六帖』
3.古注釈書における『源氏物語』雲隠巻と『雲隠六帖』
4.ふたつの「源氏享受」
5.『雲隠六帖』の内容評価の変遷
6.本書の目的と方法
第二章 雲隠巻の光源氏
はじめに
1.光源氏の物語
2.光源氏の悟りと、その仏教的背景
3.歌言葉「松風」の用法と朱雀院詠歌の成立事情
おわりに
第三章 『雲隠六帖』の冷泉院
はじめに
1.雲隠巻の冷泉院
2.巣守巻の冷泉院
3.「聖の御門」に見る『雲隠六帖』の特異性
おわりに
第四章 『雲隠六帖』の紫の上
はじめに
1.雲隠巻における紫の上
2.桜人巻の紫の上
3.桜樹のもとにおける匂の宮と紫の上
4.桜と紫の上
5.「桜人」の意味・用法と催馬楽
おわりに
第五章 『雲隠六帖』の浮舟と薫
はじめに
1.浮舟の還俗の意味(一)――薫の心とのかかわりから――
2.浮舟の還俗の意味(二)――大君形代譚とのかかわりから――
3.浮舟の道心
4.浮舟の還俗と観音信仰
5.社会を反映する浮舟
6.薫の仏教的救済
おわりに
第六章 雲雀子巻の少将の君
はじめに
1.雲雀子巻の始発
2.雲雀の登場とその意義
3.歌言葉「雲雀」の意味的変遷
4.雲雀歌を通してみる雲雀子巻
5.雲雀子巻における和歌的発想
6.雲雀子巻の創作方法
おわりに
第七章 八橋巻の仏教的救済と「六帖の終」
はじめに
1.八橋巻
2.「六帖の終」
3.『雲隠六帖』と有馬越中徳円のかかわり
おわりに
おわりに――あとがきにかえて――
初出一覧
付・雲隠六帖(二類本校訂本文・現代語訳) 雲隠れ・すもり・さくら人・法のし・ひばり子・八はし・六帖の終
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