■千葉一幹著『失格でもいいじゃないの 太宰治の罪と愛』■
2023年2月7日 講談社刊 250頁 1700円+税 |
序章 ふたつの失格
第一章 言語的異性装趣味 女生徒の見た世界
1 女であることへの嫌悪
2 なぜ私は「女」なのか
3 「女であること/になること」への葛藤
4 「皮膚と心」表層性としての「女」
5 表層の美と内助の功
6 「きりぎりす」から『センセイの鞄』と『博士の愛した数式』へ 近代文学の欲望をめぐって
7 「母」なる読者
8 「母」なる読者とその戦後の行方
第二章 人間失格と人間宣言 太宰治と天皇
1 人間と「人非人」
2 太宰と戦後社会
3 オイコスとポリス
4 諸悪の根源としての家庭
5 戦中体験と戦後
6 戦後日本と太宰治
7 敗戦直後の天皇を巡って
8 「人間失格」の登場
9 「人非人」としての女性、その後
第三章 戦後の作家のサバイバル 太宰と三島
1 三島由紀夫は太宰治の文学をどのように見ていたか
2 二人の邂逅
3 虚構としての「夭折」 三島にとっての文学
4 他者と虚構
5 瀧・超越性・天皇
6 自死する二人、その分岐点
終章 私的太宰治論あるいはすこし長いあとがき
ほんとうのおわりに
註
主要参考文献
初出一覧
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