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■仁平政人・原善編『〈転生〉する川端康成Ⅰ――引用・オマージュの諸相』

2022年11月24日 文学通信刊 267頁 2700円+税


はじめに

Ⅰ 引用・オマージュによる〈転生〉
 1 オマージュの照らしだす力――総論にかえて(原善)
 2 〈転生〉する「伊豆の踊子」――松本清張「天城越え」とトラベルミステリ(藤田祐史)
 3 雪と鏡と二人の女――『雪国』と『死の島』を結ぶフィクションの文法(西岡亜紀)
 4 腕をつけかえること、「どうぶつ」になること――小池昌代「左腕」と川端康成「片腕」(仁平政人)
 5 裏返されなかったもの――石田衣良『娼年』と川端康成『眠れる美女』(三浦卓)
 6 小説家として生きること――川端康成と小川洋子(髙根沢紀子)
 7 絵画小説としての『異邦人』――川端康成との関連性に触れて(李雅旬)
 8 スパイより愛を込めて――「最高の任務」と川端文学(平井裕香)
 9 『眠れる美女』以後のガルシア=マルケス――紡がれる文学の糸(見田悠子)
 10 〈引用〉による共振――朱天心『古都』と川端文学(坂元さおり)
 11 毒を盛られたオマージュ――李昂の『眠れる美男』を読む(李哲権)

Ⅱ 現代作家と川端康成の〈対話〉
 12 極悪について(小池昌代)
 13 川端康成と立原正秋と「通」(小谷野敦)
 14 単なる比喩でないような空虚(乗代雄介)

Ⅲ 作家の〈交流〉/作品の〈変異〉
 15 「生涯一片山水」の覚悟/「夢幻の如くなり」――中里恒子における川端康成、或いは川端文学(深澤晴美)
 16 川端を語りつづけた寂聴の京――冬の虹がむすぶもの(大石征也)
 17 〈記憶〉の揺らぎをいかに描くか――大庭みな子と川端康成(髙畑早希)
 18 〈抒情〉を更新する――清水義範のパスティーシュについて(東雲かやの)
 19 「雪国の踊子」の踊りっぷり――荻野アンナの川端理解の卓抜さ(菅野陽太郎)
 20 焼き直された〈駒子〉たち――西村京太郎『「雪国」殺人事件』(熊澤真沙歩)
 21 『新・雪国』の新しさ――笹倉明のパスティーシュ(奥山文幸)
 22 テクストの中の遊歩者――川端康成と多和田葉子(谷口幸代)
 23 エスニック歌の響き――吉本ばなな「ちんぬくじゅうしい」(崔順愛)
 24 「そんな街や、そんな時代があった」――祐光正『浅草色つき不良少年団』(高橋真理)
 25 「雪国」の〈世界〉を四字熟語で飛翔する――「わたくし率 イン 歯ー、または世界」(杉井和子) 26 〈男〉を知らぬ片腕、あるいは〈女〉のすみずみまでを知る片腕――花房観音「片腕の恋人」(青木言葉)
 27 悪夢という異界――綿矢りさ『手のひらの京』の連想(永栄啓伸)
 28 片腕との〈暮らし〉――彩瀬まる「くちなし」が描く愛執の辺境(長谷川徹)
 29 飛翔する〈言葉〉――川端康成と田中慎弥(内田裕太)
 30 川端康成文学の振興に力を尽くした井上靖――鬱然たる大樹を仰ぐ(劉東波)
 31 〈短篇の名手〉を保証する存在――書簡と川端康成文学賞にみる三浦文学の礎(原田桂)
 32 「まごついてしまうほど異国的」?――川端康成を読むカズオ・イシグロ(田尻芳樹)
 33 「秋田犬」と「白い犬」――莫言が読んだ『雪国』について(李聖傑)
 34 韓国現代作家は川端をどう読むか――川端康成と金衍洙文学における表現論の考察(姜惠彬)
 川端康成〈転生〉作品年表【引用・オマージュ編】(恒川茂樹)


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