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■神野藤昭夫著『よみがえる与謝野晶子の源氏物語』

2022年7月20日 花鳥社 462頁 3800円+税


はじめに

序章 晶子の『源氏物語』翻訳をめぐる旅の始まり
 1 荻窪の旧居跡に立って
 2 新たな翻訳文学として登場した『新訳源氏物語』

第一章 幻の『源氏物語講義』の復原
 1 幻の晶子の「源氏の本」
 2 小林天眠と天佑社構想
 3 寛の天眠への助言とみずからの感懐
 4 天眠の晶子への原稿依頼
 5 幻の『源氏物語講義』依頼の内実
 6 『源氏物語講義』はいかに書き進められたか
 7 天佑社の旗あげに間に合わなかった原稿
 8 天佑社の営業方針との軋轢
 9 経済恐慌と天佑社の閉鎖
 10 幻となった『源氏物語講義』
 11 『源氏物語講義』の原稿一枚が残った事情
 12 幻の『源氏物語講義』の原稿一枚
 13 幻の『源氏物語講義』の解読とその価値
 14 『新訳源氏物語』と『新新訳源氏物語』の「薄雲」巻の一節
 15 幻の『源氏物語講義』の記録後記

第二章 晶子の〈源氏力〉をつちかったもの
 1 テキストが読者を育てること
 2a 『源氏物語』体験 円地文子の場合
 2b 『源氏物語』体験 樋口一葉の場合
 3 晶子の『源氏物語』体験 〔コラム〕兄鳳秀太郎のこと
 4 『源氏物語』耽溺が生んだ晶子の歌
 5 晶子を鍛えた『源氏』体験の場
 6 『伊勢物語』輪読
 7 『源氏物語』会読
 8 『源氏』を講ずるひとに――閨秀文学会のこと
 9 晶子の講義風景をさぐる――「手の上の氷」のこと
 10 寛と晶子の苦境――『明星』の終焉へ
 11 窮状の資となる『源氏物語』講義 与謝野氏毎週講演のこと
 12 晶子が親しんだテキストはなにか 〔コラム〕『(絵入)源氏物語』大本・横本・小本のこと
 13 鞍馬寺所蔵の晶子旧蔵『源氏物語』(絵入源氏物語)の現態 〔コラム〕果報は寝て待て――鞍馬寺蔵『絵入源氏物語』(与謝野晶子旧截)現態由来 果報の訪れ/冬柏亭炎上の危機/晶子旧蔵『絵入源氏物語』のこと/晶子の源氏体験の原点の書である可能性/余聞

第三章 読者の心を鷲摑みにした『新訳源氏物語』とパリ体験
 1 『新訳源氏物語』の出現と普及 〔コラム〕『新訳源氏物語』二つの系列で異なる本文
 2 『新訳源氏物語』はこうして始まった 〔コラム〕内田魯庵の進言と〈翻訳〉の意味するもの
 3 『新訳源氏物語』はどう書き進められたか 〔コラム〕百首屏風のこと
 4 『新訳源氏物語』の執筆の推移
 5 『新訳源氏物語』中巻と晶子の渡欧 〔コラム〕古尾谷鐵太郎のこと
 6 『新訳源氏物語』下巻の刊行
 7 『新訳源氏物語』の縮訳量の量的な検討
 8 『新訳』の量的拡大の謎 〔コラム〕多忙であった日々
 9 梗概書の系譜と『新訳源氏物語』の位相
 10 晶子は『源氏物語』の和歌をどう歌いかえたか
 11 晶子の渡欧と『新訳源氏物語』
 12a 寛と晶子のパリ滞在の拠点
 12b モンマルトルの宿の人びと
 12c「巴里に於ける第一印象」と晶子の欧州体験
 13 ロダンとの邂逅そして再び『新訳源氏物語』へ

第四章 畢生の訳業『新新訳源氏物語』はどのように生まれ流布したか
 1 『新新訳源氏物語』完成祝賀会の日
 2 池田亀鑑、晶子に会う。その翌日晶子倒れる
 3 『新新訳源氏物語』は、いつどのような事情から書き始められたか 〔コラム〕底流する内的動機の存在
 4 『新新訳源氏物語』の危機
 5 非凡閣版『現代語訳源氏物語 中』の事情 〔コラム〕非凡閣『現代語訳国文学全集』の出版企画
 6 縮訳だった晶子の非凡閣版『現代語訳源氏物語 中』
 7 『現代語訳源氏物語 中』はどう評価できるか
 8 金尾種次郎との再会と『新新訳源氏物語』の再開
 9 『新新訳源氏物語』の刊行
 10 『新新訳源氏物語』の完成の日まで
 11 晶子の『新新訳源氏物語』自筆原稿の存在 〔コラム〕晶子自筆原稿『新新訳源氏物語』デジタルデータへのアクセス方法
 12 晶子自筆「玉鬘」の一枚を解読する
 13 晶子自筆「花散里」の一枚を解読する
 14 『新新訳源氏物語』の和歌の秘密
 15 「玉鬘」巻の和歌省筆と依拠テキストとの関係
 16 晶子が朗読した「桐壺」巻冒頭のレコードとそのテキストの問題
 17 『新新訳源氏物語』の和歌本文の問題
 18 『新新訳源氏物語』は河内本を利用したか 〔コラム〕河内本と河内本待望熱のこと
 19 謎の書き加えられていた『全訳源氏物語』「柏木」巻巻末
 20 『新新訳源氏物語』の流布と本文
 21 晶子の『新新訳源氏物語』の個性と魅力はどのようなものか――空穂・潤一郎・ウェイリー・晶子

終章 旅の終わりに
年表
図版一覧
本書関連著作一覧
索引


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