ロゴ
Home | About Us | Contact Us | Site Policy | Access Map

山根由美恵著『村上春樹〈物語〉の行方――サバルタン・イグザイル・トラウマ――』■

2022年5月10日 ひつじ書房刊 418頁 6800円+税


はじめに

第一部 「イグザイル」(故郷離脱)期の文学――一九八八〜一九九六

第一章 停滞と復活――「イグザイル」の彷徨い
 第一節 「イグザイル」の彷徨い――「ダンス・ダンス・ダンス」
 第二節 作家としての復活――「TVピープル」
第二章 「拒む女」たち――「サバルタン」への眼差し1
 第一節 「拒む女」の闇――「我らの時代のフォークロア―高度資本主義前史―」
 第二節 〈拒み〉〈破壊する〉女・イズミ――「国境の南、太陽の西」
第三章 マトロフォビア・トラウマからの回復――「サバルタン」への眼差し2
 第一節 妻の〈自立〉を阻む「母」――「レーダーホーゼン」「眠り」
 第二節 久美子:マトロフォビアを超えて――「ねじまき鳥クロニクル」1
 第三節 ナツメグ・シナモン:「二次トラウマ化」「世代横断的トラウマ」からの回復――「ねじまき鳥クロニクル」2
第四章 短編「集」という〈物語〉――『レキシントンの幽霊』と「喪の仕事」
 第一節 「曖昧さ」という方法――「レキシントンの幽霊」
  補 本心を知ってしまう悲劇――「緑色の獣」
 第二節 短編集の最底部――「沈黙」
 第三節 絶対的孤独の物語――「トニー滝谷」「氷男」
 第四節 「孤独からの回復」の過程――「七番目の男」「めくらやなぎと、眠る女」

第二部 Haruki Murakami形成期の〈物語〉――一九九七〜二〇一九

第一章 〈地下鉄サリン事件〉というモチーフの可能性――「サバルタン」への眼差し3
 第一節 辺見庸「ゆで卵」――「遭遇者」から見る〈サリン事件〉
 第二節 村上春樹「アンダーグラウンド」――〈サリン被害者〉の発見と「喪の仕事」
 第三節 重松清「さつき断景」――間接的〈サリン被害者〉の物語
 第四節 馳星周「9・11倶楽部」――「第三次被害者化」(家族)の問題
 第五節 川上弘美「水声」――〈サリン被害者〉というモチーフの可能性
第二章 〈物語〉の行方――Haruki Murakamiの光と影と光
 第一節 生き直される「サバイバー」の生―「海辺のカフカ」
 第二節 オウム脱構築の可能性/教祖像と〈家族〉の復権――「1Q84」
 第三節 〈メタ・テクスト〉性と「震災後文学」――「騎士団長殺し」
 第四節 舞台が原作を凌駕するとき――舞台「海辺のカフカ」における「戦争」表象


ページトップへのボタン このページのトップへ


Copyright (C)2006 日本文学協会, All Rights Reserved.