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和田敦彦著『「大東亜」の読書編成――思想戦と日本語書物の流通』


2022年2月15日 ひつじ書房刊 351頁 2900円+税


序章 〈日本〉を発信する
 1 文化外交論の〈日本〉志向 国際文化局のゆくえ
 2 内への統制、外への宣伝
 3 日本文化会館蔵書と文化工作
 4 技術としての学知

第一部 国内の文化統制から対外文化工作へ
第一章 再編される学知とその広がり――戦時下の国文学研究から
 1 教学刷新下の国文学研究
 2 早稲田大学における国文学研究
 3 戦時教育の中の国文学
 4 抗いの多層性
第二章 読書の統制と指導――読書傾向調査の時代
 1 読書傾向調査というトレンド
 2 「自由読書」はなぜ批判されるのか
 3 読書傾向調査の系譜
 4 読書傾向調査から読書指導へ
 5 読書会と『読書日録』
第三章 「東亜文化圏」という思想――文化工作の現場から
 1 日本語教育と文化圏の創造
 2 地政学の受容とその実践
 3 内地と現地実践との溝
 4 現地実践の行方 おわりに 代償として「青年」

第二部 外地日本語蔵書から文化工作をとらえる
第四章 アジアをめぐる日仏の文化工作――ベトナムに遺された日本語資料
 1 東南アジアの日本語蔵書
 2 フランス極東学院の日本研究
 3 日仏文化交流と文化工作
 4 ハノイ日本文化会館の行方
第五章 日本を中心とした東南アジア研究へ――ハノイ日本文化会館蔵書から
 1 「大東亜学」の構想
 2 日本語蔵書の構成
 3 誰がアジアを記述するのか
第六章 戦時下インドネシアにおける日本語文庫構築
 1 戦前インドネシアの日本語読者
 2 占領下の日本の文化工作
 3 日本語文庫の構築
 4 岡倉天心という理想
 5 日本語蔵書の構成
第七章 文化工作と物語
 1 講談ジャンルの活用
 2 講談と偉人伝の間
 3 講談の方法と教育
 4 戦時下の山田長政表象
 5 山田長政 伝記小説の構造

第三部 流通への遠い道のり
第八章 戦時期の日系人移民地の読書空間――日本語出版情報誌から
 1 一九三〇年代ブラジルの日本語読者
 2 出版情報誌『文化』の創刊
 3 日本の書物の広がりと享受
 4 田村俊子「侮蔑」と遠隔地読者の邂逅

おわりに 『文化』の境界性と可能性
第九章 戦争表象を引き継ぐ――『城壁』の描く南京大虐殺事件
 1 『城壁』執筆まで
 2 記憶の継承と改変
 3 引揚げ体験という靱帯
 4 流通しない「南京事件」物語
終章 書物の流れを追いかけて
 1 書物の広がりから問えること
 2 東南アジア各国の戦前日本語資料
 3 書物の広がりのその先に



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