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永井聖剛著『自然と人生とのあいだ――自然主義文学の生態学』


2022年1月26日 春風社刊 363頁 4291円+税


序章 思想としての〈自然〉
 一 私は自然の一部である
 二 〈自然〉の類化性能
 三 エコロジカルな自己
 四 「主客合一」の同時代的文脈
 五 〈自然〉をめぐる近代思想
 六 本書の構成
第一章 自然としての人生 ――徳冨蘆花『自然と人生』と無常観の近代
 一 「自然」と「人生」とのあいだ
 二 流れる河のように
 三 翻訳語としての人生
 四 自然と自然
 五 無常観の近代
 六 自然と(しての)人生 
第二章 田舎教師の復讐――田山花袋『田舎教師』における自己肯定の方法
 一 中心と脱中心
 二 田舎教師という復讐
 三 弱者としての自己
 四 自己肯定の方法の発見
 五 弱者道徳批判の問題点 
第三章 初期『中学世界』における〈文学〉の再編成――「中学=世界」への参与と逸脱
 一 真の幸福は何処にある
 二 〈書くこと〉による自己規律化
 三 「青年文壇」の文学嫌い
 四 士人的エトスとその文体
 五 「普通」の外部としての言文一致
 六 「中学=世界」から「文章=世界」へ
第四章 「文章=世界」を生きる中学生たち――『中学世界』から『文章世界』への移行
 一 中学生たちの〈書くこと〉
 二 王国は常に爾の胸に在る
 三 漢文脈と言文一致
 四 離反してゆく中学生たち
 五 明治武士道と自然主義
 六 排除と独立 七 「文章=世界」の座標
第五章 〈自然〉のインターテクスチュアリティ――田山花袋はニーチェをどう読んだか
 一 花袋とニーチェ
 二 文明批評家としての詩人
 三 自然と人生
 四 自然の帰趨あるいは人生の帰趨
 五 復讐の手段としての自然
 六 ニーチェ移入史の空白を埋める
第六章 精神主義は自然主義である――清沢満之と田山花袋、あるいは他力思想としての自然主義
 一 世界は無数の因果で織りなされている
 二 清沢満之と有機組織論
 三 絶対他力の思想
 四 自然=ありのままの肯定
 五 精神主義は自然主義である
第七章 修養と自然――青年の変容と中年の誕生
 一 若き恋の夢!
 二 青年の恋/中年の恋
 三 中年の発見
 四 青年の変容
 五 花袋テクストのなかの中年たち
 六 修養と自然と教養と
第八章 Kとは誰のことか――KとT、あるいは独歩と花袋
 一 〈自然〉の起源
 二 自然主義と独歩
 三 独歩はいかにして小説家となったか
 四 花袋は独歩をどう語ったか
 五 Kとは誰のことか
 六 運命に従ふものを勇者といふ
第九章 自然のコンポジション――田山花袋『時は過ぎゆく』の構図と構成
 一 自然を/が構成する
 二 終わりから始まる物語
 三 環境のなかの人間
 四 近代という環境
 五 死と生とが織りなす物語
 六 自然のなかに投げ出される
 七 花火のコンポジション
終章 〈自然主義〉の現在と未来
 一 自然主義の臨界?
 二 〈自然〉が考える
 三 〈自然と人生〉の現在位置
 四 〈自然〉はいつまで自然のままでいられるのか
 五 自然主義の生態学




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