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黒田翔大著『電話と文学――声のメディアの近代』


2021年10月15日 七月社刊 221頁 4500円+税


序章 文学における電話を問題化する 
  一 電話に関連するメディア研究 
  二 文学研究における電話 
  三 本書の構成 

第一章 文学における電話前史――遅塚麗水『電話機』に描かれた電話
  一 電話交換手の信頼性
  二 電話の利用形態
  三 電話交換手に対する不満
  四 電話利用者の問題性 

第二章 「受話器」という比喩――夏目漱石『彼岸過迄』の敬太郎を通して
  一 漱石作品における電話の描写
  二 「受話器」としての敬太郎
  三 千代子の「受話器」
  四 聴き手としての敬太郎 

第三章 「満洲国」内における電話の一考察――日向伸夫『第八号転轍器』、牛島春子『福寿草』から
  一 空間的距離の短縮と言語の差異
  二 日向伸夫『第八号転轍器』
  三 牛島春子『福寿草』 

第四章 占領期における電話空間――安岡章太郎『ガラスの靴』に描かれた破局
  一 電話の同時代状況
  二 占領期における電話
  三 対面と電話の差異
  四 「僕」と悦子のコミュニケーション 

第五章 「電話の声」と四号電話機の影響――松本清張『声』とその前後の推理小説
  一 四号電話機普及以前の推理小説と「電話の声」
  二 四号電話機普及以後の推理小説と「電話の声」
  三 「電話の声」が注目された事件
  四 松本清張『声』における犯行動機 

第六章 電話社会のディストピア――星新一『声の網』に描かれた未来社会
  一 家庭における電話の普及
  二 プッシュホンの登場と電話サービスの多様化
  三 電話によるおしゃべり
  四 電話の発達した社会
  五 コンピュータによる支配 

第七章 電話に付与される場所性――中上健次『十九歳の地図』における脅迫電話
  一 一九七〇年代の電話の描写
  二 公衆電話と家庭用電話
  三 電話によるメディア空間
  四 地図の作成
  五 場所の自覚 

結章 「声のメディア」としての電話
  一 本書のまとめ
  二 今後の展望




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