■佐々木亜紀子・光石亜由美・米村みゆき編
『ケアを描く 育児と介護の現代小説』■
2019年3月31日 七月社刊 253頁 2000円+税
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はじめに
〈ケア小説〉から見えてくるもの(佐々木亜紀子・光石亜由美)
Ⅰ 育児をめぐる〈ケア小説〉――〈母〉と〈父〉の多様性
第1章 〈母親になろう〉とする母子たちの物語 角田光代『八日目の蝉』(光石亜由美)
コラム① ママ友たちのカースト 桐野夏生『ハピネス』『ロンリネス』(崔正美)
コラム②〈イクメン小説〉のなくなる日 川端裕人『ふにゅう』・堀江敏幸『なずな』(光石亜由美)
第2章 ケア小説としての可能性 三浦しをん『まほろ駅前多田便利軒』(米村みゆき)
コラム③ 定型化された「家族」のイメージを批評する
是枝裕和監督『万引き家族』など(米村みゆき)
コラム④ 「夫婦を超え」ていくには ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(飯田祐子)
第3章 弱さと幼さと未熟さと 辻村深月「君本家の誘拐」『冷たい校舎の時は止まる』(古川裕佳)
コラム⑤「毒親」の呪縛と「毒親」離れ 姫野カオルコ『謎の毒親――相談小説』(光石亜由美)
第4章 家政婦が語るシングルマザー物語 小川洋子『博士の愛した数式』(佐々木亜紀子)
コラム⑥ 出会いを生きる子ども 小川洋子『ミーナの行進』など(佐々木亜紀子)
コラム⑦ アウトサイダー・アートをめぐる小説 村上春樹『1Q84』・小川洋子『ことり』(佐々木亜紀子)
Ⅱ 介護をめぐる〈ケア小説〉――高齢者・障がい者・外国人
第5章 ケアと結婚と国際見合い 楊逸「ワンちゃん」『金魚生活』(尹芷汐)
コラム⑧ 外国語を話す家族たち 温又柔「好去好来歌」(尹芷汐)
第6章 ディストピアの暗闇を照らす子ども 多和田葉子「献灯使」(磯村美保子)
コラム⑨ ワンオペ育児者は逃げられない 金原ひとみ『持たざる者』(磯村美保子)
コラム⑩ 家族介護をどう描くか 水村美苗『母の遺産――新聞小説』(山口比砂)
第7章 新しい幸福を発見する 鹿島田真希『冥土めぐり』(飯田祐子)
コラム⑪ 障がい者の恋愛と性と「完全無欠な幸福」 田辺聖子「ジョゼと虎と魚たち」(飯田祐子)
コラム⑫ 心の中はいかに表象されるのか 東田直樹『自閉症の僕が跳びはねる理由』(米村みゆき)
あとがき(米村みゆき)
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