■下岡友加著
『ポストコロニアル台湾の日本語作家――黄霊芝の方法――』■
2019年2月20日 溪水社刊 240頁 4600円+税
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序 黄霊芝とは誰か?
一 黄の履歴
二 黄の言語観
第一部 小説と俳句の諸相 総論 黄霊芝文学におけるブラック・ユーモア
一 笑いの戦略―奇想天外な発想とどんでん返し―
二 自嘲のなかの本音―小説「ユートピア」の方法―
第一章 小説「董さん」
一 不条理の連鎖―二・二八事件と西来庵事件―
二 民族・国籍・血縁の越境―語りの方法―
第二章 小説「蟹」
一 他者を食べる、他者に食べられる―世界の循環―
二 なぜ蟹か?―新しい蟹物語の創出―
三 乞食の「おい」に託された役割
第三章 小説「紫陽花」
一 聴覚(声)を信奉する主人公
二 おそるべき妄想の力
三 淋しさの所以
第四章 小説「豚」
一 天邪鬼「私」の挫折
二 喜劇の装置―妻と娘という他者―
三 知識人/芸術家批判
第五章 小説「仙桃の花」
一 愛の不条理という主題
二 錯誤の所以
三 聖なる人物の愛は実るか?
第六章 俳句「自選百句」
一 「自選百句」の出自
二 リズム―破調の所以―
三 季語―台湾+日本という複眼―
四 音調重視、会話体の活用―自由自在へ― /
第二部 作家との対話
第一章 二〇一一年八月二八日の記録
一 台北俳句会のこと
二 ジャンルと言語の越境について
三 作品を書く理由
第二章 二〇一二年五月二〇日の記録
一 小学校時代の記憶
二 交通事故のこと
三 戦後の生活
四 俳句と彫刻の相似
第三章 二〇一二年七月一五日、同年九月一六日の記録
一 呉濁流の思い出
二 台北俳句会成立事情
三 ペンネームについて
結 黄霊芝研究のこれまでと今後
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