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武藤那賀子著『うつほ物語――物語文学と「書くこと」』



2017年2月28日 笠間書院刊 276頁 7000円+税


序章 書くことを意識した物語 
一 『伊勢物語』 
二 『大和物語』 
三 『うつほ物語』 
四 『源氏物語』 
五 『うつほ物語』における物に文字を書くという行為の特異性 

第一章 物に書きつく――『うつほ物語』における言語認識 
一 物に文字を書く実忠 
二 物に文字を書く仲忠 
三 実忠と仲忠からの文字を書きつけた贈り物の比較 
四 あて宮と仲忠の意思疏通 
五 あて宮への求婚からいぬ宮の入内へ 
六 『うつほ物語』における言語認識 
資料『うつほ物語』における文字が書かれたもの・文字と対になった贈り物一覧 

第二章 紙に書きつく――人物関係を構築する文 
一 文の遣り取りの有無の判断と人物関係の有無 
二 隠蔽される文――物語を動かす可能性の提示 
三 見られ代返される文――人物関係が再度成立する分岐点 
四 見られる文――人物関係の確認 
五 差出人と受取人の特定の重要性――関係の明確化 
六 証明としての文――保険としての情報開示と「消息」 
七 人物関係を可視化する文 

第三章 「手本」の作成と〈手〉の相承 
一 『うつほ物語』における「手本」 
二 『うつほ物語』における〈手〉 
三 俊蔭伝来の蔵から出てきた書物と仲忠の〈手〉 
四 仲忠が作成する「手本四巻」 
五 すれ違う仲忠と藤壺の思惑 

第四章 書の継承――「うつほ」をはじめとした籠りの空間と継承者 
一 蔵開 
二 女一の宮の懐妊からいぬ宮の産養まで 
三 籠る仲忠 
四 朱雀帝への進講 
五 書の系譜 

第五章 清原家の家集進講 
一 清原家の書物の進講における春宮 
二 朱雀帝によって創られた清原家の書物公開の場 
三 菅原道真の献家集と仲忠の家集進講 
四 清原家の書物の進講と史実の進講 
五 『日本紀』の進講と清原家の家集進講 
六 家集進講――清涼殿にできた籠りの空間 

第六章 琴を支える書――公開の場の論理 
一 二つの書の公開と二つの琴の公開 
二 時刻表現の偏り 
三 香る様が描かれる香り 
四 雪と声が作りだす空間と楼 
五 琴を支える書 

第七章 「清原」家の継承と『うつほ物語』のおわり 
一 〈琴〉と書の系譜 
二 〈手〉の系譜 
三 三つの系譜と継承されていくものの行く末 

補遺――近世・近代の『うつほ物語』の研究



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