■西田谷洋著『村上春樹のフィクション』■
2017年12月5日 ひつじ書房刊 508頁 5200円+税
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I 修辞的構成
1 修辞と構成――超短編小説
2 幻想空間の生成――「三つのドイツ幻想」
3 亡霊の偏在性と局所性――「鏡」
4 残存のコンストラクション――「蛍」
5 コンストラクションの問題――超短編Ⅱ「青が消える」「とんがり焼の盛衰」「カンガルー日和」
6 物語とコンストラクション――「ささやかな時計の死」 /
Ⅱ 幻想の物語
1 語り手と視点――「タイランド」
2 距離とエコー――「レキシントンの幽霊」「バースデイ・ガール」
3 自己の重層性――「自己とは何か」
4 表象不可能性/物語とアイデンティティ――ティム・オブライエン『本当の戦争の話をしよう』
5 プレカリアート・マネージメント―「ニューヨーク炭鉱の悲劇」
6 女語りと自己承認――「眠り」「加納クレタ」「緑色の獣」「氷男」
7 動物性と人間性――「恋するザムザ」、テリー・ファリッシュ『ポテト・スープが大好きな猫』 /
Ⅲ 視覚性と物語
1 解釈的断片性――『ふわふわ』
2 写実的物語性――クリス・ヴァン・オールズバーグ『西風号の遭難』
3 現勢化/潜勢化という方法――『アフターダーク』
4 写真とマイナーチェンジ――『辺境・近境』『辺境・近境写真篇』
5 レイヤーとコンポジティング――山川直人『パン屋襲撃』『100%の女の子』
6 物語のサンプリング――新海誠『星を追う子ども』『言の葉の庭』『君の名は。』 /
Ⅳ 倫理とイデオロギー
1 解釈と倫理――「めくらやなぎと眠る女」
2 虚構のモラリティー――「納屋を焼く」
3 夢のエージェンシー――「踊る小人」
4 システムと責任――『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』
5 コミットメントの意味――『職業としての小説家』「貧乏な伯母さんの話」「七番目の男」「蜂蜜パイ」
6 小説の教育――『若い読者のための短編小説案内』
7 ポスト・トゥルースとフィクション――「象の消滅」「TVピープル」「沈黙」
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