■河野龍也編著『佐藤春夫読本』■

　　　　
新資料
　　春夫のわんぱく時代――中学入学前後　
　　太宰治の手紙――佐藤さん、私を忘れないで下さい　
　　はじめに（辻本雄一）

春夫文学入門　
　　佐藤春夫の足跡（年譜と業績）（河野龍也）　
　　大林宣彦講演録　佐藤春夫の「根も葉もある嘘八百」　
　　大久保房男インタビュー　懐かしい文士・佐藤春夫さんの思い出　
　　直筆で読む　殉情詩集

春夫文学のふるさと（河野龍也）
　　①鉄（横浜市青葉区）女優・ドーナツ・女学生――田園の憂鬱・お絹とその兄弟　
　　②台南　古都に“幽霊屋敷”を訪ねて――女誡扇綺譚　
　　③小田原　秋風は潮の香り――殉情詩集・秋刀魚の歌・この三つのもの　
　　④佐久　戦は破れんとして――佐久の草笛　
　　⑤新宮　ミニヨンにまがひしひとは――わんぱく時代　
　　春夫の東京地図（調査　牛山百合子）　
　　造本の美　佐藤春夫の書籍

佐藤春夫と同時代人　
　　佐藤春夫と永井荷風――崇拝と絶交（海老原由香）　
　　潤一郎と春夫――ひとつの感想（千葉俊二）　
　　断想・佐藤春夫と芥川龍之介――谷崎潤一郎を介して（石割透）　
　　春夫と堀口大學――新精神と古典のあわいに（土屋聡）　
　　佐藤春夫、西村伊作と「文化学院」――「西村サロン」での語り合いから（辻本雄一）　
　　無名時代の佐藤春夫と大杉栄の周辺（山中千春）　
　　佐藤春夫と島田清次郎――『更生記』の「ヒステリー」と「ミステリー」（大木志門）　
　　富ノ澤麟太郎と春夫（宮内淳子）　
　　春夫と魯迅（藤井省三）　
　　春夫と太宰――「芸術的血族」の邂逅（遠藤郁子）

佐藤春夫の文学世界　
　　春夫の愛でたもの――佐藤春夫における「痴」の位相（中島国彦）　
　　春夫と「大逆事件」――〈紀州の刻印〉（石﨑等）　
　　春夫と美術（佐久間保明）　
　　春夫の〈犬〉――無意識の導き（坂口周）　
　　春夫が見た台湾原住民（森﨑光子）　
　　春夫と演劇（林廣親）　
　　空想の建築――佐藤春夫における《童話》（渋谷百合絵）　
　　批評家としての佐藤春夫――その基準と処世と（半田美永）　
　　戦時下の「親馬鹿」と手紙――『環境』における父と子（大原祐治）　
　　佐藤春夫と出版メディア――『古東多万』の周辺（掛野剛史）　
　　佐藤春夫とミステリー（浜田雄介）　
　　佐藤春夫をジェンダーで読む（渡邊澄子）　
　　誌面再録　蝗の大旅行

資料紹介　
　　「李太白」草稿を眼前にして（辻本雄一）　
　　佐藤春夫と魯迅の交流――雑誌『古東多万』を手掛かりにした検証（秦剛）　
　　内山完造宛て春夫書簡（久保卓哉）　
　　臨川書店版全集未収録作品一覧　
　　臨川書店版全集未収録書簡　
　　佐藤豊太郎宛書簡／佐藤智恵子宛書簡

佐藤春夫記念館のごあんない　
むすびに（河野龍也）