■井原あや著
『〈スキャンダラスな女〉を欲望する 文学・女性週刊誌・ジェンダー』■
2015年1月22日 青弓社刊 213頁 2600円+税
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第1部 スキャンダルを描く――〈太宰治〉の周縁
第1章 「斜陽」のざわめく周縁――〈太田静子〉のイメージ化
1 太宰治「斜陽」と太田静子『斜陽日記』
2 〈「斜陽」のモデル〉という言説
3 広告としての『斜陽日記』
4 〈書く女〉の商品価値
5「文学少女」とテクスチュアル・ハラスメント
6 〈太田静子〉というイメージ
第2章 こぼれ落ちる声――太田治子『手記』と映画『斜陽のおもかげ』
1 生み出される痕跡
2 『手記』と『斜陽のおもかげ』
3 母はどのように描かれたか
4 こぼれ落ちる声
第3章 「情死」の物語――マス(大衆)メディア上に構築された〈情死〉のその後
1 「情死報道」と作家イメージ
2 選び取られた〈物語〉
3 「情死」を描く――小島政二郎「山崎富栄」と田辺聖子「実名連載小説」
4 神話化する作家と山崎富栄の〈物語〉
第2部 スキャンダルを連載する――〈女〉を語る
第4章 「禁じられた恋」のゆくえ
――女性週刊誌「ヤングレディ」に掲載された「実名連載小説」をめぐって
1 女性週刊誌という「夢」
2 「ヤングレディ」と「実名連載小説 禁じられた恋に生きた女たち」
3 「禁じられた恋」のゆくえ――「女性作家」たちが内面化したもの
4 女性週刊誌という「夢」?
第5章 「情死」はいかに語られたか
――「ドキュメント情死・選ばれた女」をめぐって
1 文学を語る女性週刊誌
2 「ドキュメント情死・選ばれた女」
3 「いま」・ここの出来事として
4 「選ばれた女」たち
第6章 女性週刊誌で「ヒロイン」を語るということ
――石垣綾子「近代史の名ヒロイン」を考える
1 女性週刊誌「微笑」の誕生
2 石垣綾子「近代史の名ヒロイン」
3 写真からの立ちのぼる「ヒロイン」の姿
4 「自伝」を読むという行為
終章 〈女〉を語る場
1 「明治百年」と女性週刊誌
2 女性週刊誌のその後
3 ミソジニ―の現場
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