■須藤 敬著『古文教材の考察と実践
――教育と研究のフィールドをつないで――』■
2014年5月25日 おうふう刊 236頁 9000円+税
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序論 古文における教材研究ということ
第一部 教材『平家物語』の考察
第一章 教材としての『平家物語』――「那須与一」を入り口に
一 覚一本『平家物語』「那須与一」の教材分析
二 「那須与一」の授業実践の実際
三 教室で『平家物語』を読む現代的意味とは
第二章 〈戦い〉の描写 における伝統的な言語文化
――『大造じいさんと雁』から『平家物語』「敦盛最期」「木曽最期」へ――
一 『大造じいさんと雁』
二 『平家物語』「敦盛最期」
三 『平家物語』「木曽最期」
四 〈潔さ〉という型
第三章 『平家物語』の戦闘場面を教室で読むこと――フィクション化における描写を支えるもの――
一 集団の戦闘を描くということ
二 集団戦を描く類型表現
三 見るに値する戦い
四 戦闘描写におけるリアリティーと主体的に戦うということ
第四章 教材・向田邦子『字のない葉書』『ごはん』の考察
――戦争観と父親像を考える学習目標の検討――
一 向田作品における素材としての戦争
二 戦争の生々しさを描かないということ
三 父親像をめぐって――コミュニケーション論の観点から――
第二部 個別教材論
第一章 教材「児のそら寝」の考察――古文導入教材としての適合性を考える
第二章 教材「浦島太郎」の考察――古典への入口は易く、奥行きは深く――
〔付論〕「一寸法師」の授業・『源氏物語』「少女」巻の授業
第三章 教材「絵仏師良秀」の考察――現代に引き継がれるテーマとは――
第四章 教材「筒井筒」の考察――評価の観点を得るために
第五章 教材「馬盗人」の考察、並びに『発心集』「蓮花城、入水の事」の授業実践――古文を用いて考える〈伝え合う力〉――
第三部 教材から研究のフィールドへ
第一章 『大鏡』時平抜刀の太刀をめぐる史実と伝承
一 小狐という太刀
二 小狐と『天神縁起』
三 『保元物語』の小狐
四 信西と小狐
第二章 『平家物語』「頸ねぢきッて」という表現をめぐって――源為朝・巴・畠山重忠――
一 覚一本『平家物語』における首をとる表現
二 首を「ねぢきる」とは
三 源為朝の場合
四 巴の場合
五 重忠の場合(一)――宇治川の先陣争い――
六 重忠の場合(二)――先陣を務める武将――
七 重忠の場合(三)――異能の人――
八 重忠の場合(四)――孤高性と異質性――
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