■西田谷洋著『ファンタジーのイデオロギー――現代日本アニメ研究』■
2014年5月26日 ひつじ書房刊 275頁 3000円+税
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はじめに
文学能力とポピュラー・カルチャー アニメ批評から文学研究へ アニメ研究 本書の問題設定と構 成
第Ⅰ部 テロリズムと家族のゆくえ
1 本心と不和――『閃光のハサウェイ』『CANAAN』『BLACK LAGOON』 バブル以後のサブカルチ ャー批評 呼びかけの呪縛 女の抹消と不合意の政治 記憶と忘却の公共性 おわりに
2 パフォーマンスとしての誘惑/血統――『伯爵と妖精』 はじめに 誘惑としての身体 問い直さ れる伯爵の血統
3 家族愛とテロリズムの美的イデオロギー――『輪るピングドラム』 はじめに 認識の遅延性 幽 霊/呪いの両義性 論争的対立と、内面・本心の秩序 作られる運命 消尽という勝利 家族愛 の女あるいはテロリズムという虚構
第Ⅱ部 現れるメロドラマ
1 恋愛機械――『雲のむこう、約束の場所』 はじめに 同一性と差異 塔の機能と潜在性 夢・幻 という無根拠性 機械の場所と外の思考 新海テクスト様式と潜在性
2 残存するオイコノミア――『狼と香辛料』 はじめに 残存するホロ 遅延される回答と直接性 お わりに
3 メタドラマの言及構造――『花咲くいろは』 はじめに 地域表象の構造 先行テクストの言及 ド ラマへの志向 光のモチーフ エクリチュールの空白 まとめ
第Ⅲ部 コンストラクションと融合
1 亡霊の政治とコミュニケーション――劇場版『機動戦士Zガンダム』 マルクスの亡霊 ニュータ イプという亡霊 亡霊のコンストラクション
2 認知環境とアフォーダンス――『MACROSS ZERO』 はじめに 協応構造と認知環境 直接とい うフレーム 身体性と上下のモチーフ エコロジーのパラドックス 権利・能力と再帰性 おわりに
3 融合する翻案――『絶園のテンペスト』 後期クイーン的問題と一般意志 翻案と融合 物語劇 場 おわりに
4 免疫と対話――劇場版『マクロスF』 はじめに 免疫と境界 歌の話法の間接性/直接性 共 感と同化・演技 本心というロマン コロニアルなまなざし
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