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日本文学協会綱領

日本文学協会綱領 (1950・5・27 採択)

  日本文学協会は、日本文学ならびに国語教育に関する研究を科学的におし進める団体である。    
  文学の遺産は、広汎な民衆に基礎をおく発展的民族的な新しい文化の建設に役立ってこそはじめてその意義をもち、国語教育もこのような立場から行われてこそはじめてその積極的な役割を果すことができる。
  われわれは日本民族が生みだした文化遺産について、埋れているものはこれを発掘し、すでにあきらかにされているものについては、過去の研究業績を批判的に摂取して、あたらしい創造的評価を確立しつつ日本における文学の課題を明確にするとともに、その成果をひろくあたらしい文化の担い手である民衆のものとするために努力する。
  そしてこのような現実的な課題にこたえるために、われわれは従来の学界に強く根をはっているセクショナリズムを排除し、あらゆる日本文化の研究者もしくは研究団体との共同研究、相互批判を促進する。   
  またひろく内外の民主的諸団体とも提携して、われわれの研究発展のために欠くことの出来ない学問、思想の自由、ひいては平和と民族文化の自主確保のために働く。


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