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1月号特集 教科書と文学 U

 
  
  本特集号は、昨年一月号テーマ「教科書と文学」を引き継ぎ、「文学」を教えることの根拠、「読むこと」の根拠を探るという問題の掘り下げを意図して企画されました。
 本特集号では、「なぜ文学を教えるのか」、「なぜその作品を扱うのか」という素朴な、そして本質的な問題と正対することで、「教科書」と「文学」の双方の状況と課題をさらに可視化したいと思います。
 「教科書」という装置がいかに文学作品の価値を強引に決めているのかを考えることを通して、これまで文学は何をしてきたか/してこなかったかを見定め、翻って「教科書と文学」の現在を照射するのが前回の目論見であったとすれば、今回は「これから」にアクセントが置かれることになります。
 昨年の特集号ではある作品が教科書に採択・選択されたがゆえに既成の読者共同体とは別のそれが形成される歴史性の検証や、権力を媒介に作品が権威化されるといったような制度と「文学」、「教科書」の補完関係を明らかにしました。
 そのうえで本特集号では、そのような関係から自立し、言説のフォーメーションの組み換えを引き起こしうる「文学」作品の内在的可能性や、支配的なイデオロギーにせよ、抑圧された言説規範にせよ、それらがいかにして「文学」の豊かさとして作品に含み込まれている(いく)のかを見る観点を用いること、それによって「教科書」の現在から未来までを描いていきたいと考えます。
 そこでは、論者は自らの〈読み〉と作品(教材)の価値の問題を避けて通れません。それこそは、文学研究・文学教育が何をしてきたか/してこなかったかの宿題でしょう。
 さらに文学研究・教育領域にとどまらず、あらゆる人文知を含み込んだなかでの〈読み〉の制度の解体と再編成に向かうというベクトルにおける議論の深化が期待されています。
 積極的な論考をお寄せいただきたいと心から願います。
      

      記


  一、締切 2014年10月20日
  一、枚数 35枚(400字詰)程度

『日本文学』編集委員会


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