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10月号特集  近世の絵を読む

  

近世の文学のなかには、絵を「読む」ことが重視されるジャンルがある。たとえば豊富な挿絵を持つ草双紙や、視覚的な趣向を旨とする滑稽本などは、絵にこめられた情報を的確に読み解くことで、制作者の意図がはじめて理解できることがある。仮名草子・浮世草子・読本・人情本などについても、作中の絵に着目することで見えてくるものがある。また、画賛を読み解き、絵画と詩歌の関係について考えることも、詩歌史研究に新たな局面をもたらすものである。
 一方で近世は、浮世絵が誕生し、多くの絵本・絵巻が作られた時代でもあった。役者絵や遊女絵、訓蒙図彙や名所図会の類をあげるまでもなく、絵は庶民にとって娯楽の対象であり、情報源であった。また、武家の文事のなかにも、和歌・俳諧・書にならんで絵の制作を数えることができる。さらに、学問と絵とのかかわりで言えば、古画を資料とする考証随筆や、絵画技法・絵画史についての書物なども見過ごすことはできない。
 今回の特集は、近世の文学・文化を「絵」という切り口でとらえなおそうとするものである。文学における絵を「読む」、文化史のなかの絵を「読む」、文学と絵の関係を「読む」――多方面からの投稿を期待したい。
     記
 一、締切 2009年6月20日
 一、枚数 30枚(400字詰)程度(ただし図版は枚数に含めない)
 一、図版 3枚以内(掲載許可の手続きは、採用決定後に論文執筆者が各自で行うこと)
 
    

『日本文学』編集委員会


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