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加藤夢三著『合理的なものの詩学
――近現代日本文学と理論物理学の邂逅――』

2019年11月5日 ひつじ書房刊 368頁 5600円+税

序章 思考の光源としての理論物理学
 一 二〇世紀物理学という「事件」
 二 昭和初期における理論物理学と文芸思潮の交錯
 三 本書の構成と概要

T 文芸思潮と理論物理学の交通と接点 
第一章 「科学的精神」の修辞学――一九三〇年代の「科学」ヘゲモニー
 一 浮遊する「科学的精神」
 二 文学者と「科学的精神」
 三 科学者共同体と「科学的精神」
 四 「偶然文学論争」の混成的位相 

第二章 「現実」までの距離――石原純の自然科学的世界像を視座として
 一 石原純の「科学」論
 二 石原純の「芸術」論
 三 「新しい現実」をめぐる言説布置 

第三章 ジャンル意識の政治学――昭和初期「科学小説」論の諸相
 一 「探偵小説」のなかの「科学」
 二 〈自然科学=人間科学〉のパラダイム
 三 「純粋」な「科学小説」
 四 「懸賞科学小説」のゆくえ

U 横光利一の文学活動における理論物理学の受容と展開 
第四章 新感覚派の物理主義者たち――横光利一と稲垣足穂の「現実」観
 一 「法則」の優位性
 二 認識論と存在論
 三 近現代物理学の転轍点 

第五章 観測者の使命――横光利一『雅歌』における物理学表象
 一 書きなおされる物理学者
 二 量子力学の問題構制
 三 「文学のみの科学」の考究 

第六章 「ある唯物論者」の世界認識――横光利一『上海』と二〇世紀物理学
 一 〈身体〉と〈肉体〉のはざま
 二 戯画としての「骸骨」
 三 現象に伏在する「精神」

V モダニズム文学者と数理諸科学の邂逅と帰趨 
第七章 「合理」の急所――中河與一「偶然文学論」の思想的意義
 一 標語としての「知的浪漫主義」
 二 「合理」と「非合理」のはざま
 三 同世代思潮との交点 

第八章 多元的なもののディスクール――稲垣足穂の宇宙観
 一 「必然性」からの脱却
 二 「物質」と「場」のドラマ
 三 「無限宇宙」の存立構造 

第九章 「怪奇」の出現機構――夢野久作『木魂』の表現位相
 一 数学的理性への偏執
 二 逸脱する記号演算
 三 「怪奇小説」の記述作法 

終章 パラドックスを記述するための文学的想像力
 一 「経験」と「理論」の乖離
 二 パラドックスはなぜ回避できないのか 

補論@ 「存在すること」の条件――東浩紀『クォンタム・ファミリーズ』の量子論的問題系
 一 量子テクノロジーの到達地点
 二 「計算」の理念
 三 汐子は「存在」するか 

補論A 自己言及とは別の仕方で――円城塔『Self-Reference ENGINE』と複雑系科学
 一 「私」語りの作法
 二 生成変化する「私」へ
 三 生命モデルとしての多元宇宙



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