■笹沼俊暁著『流轉的亞洲細語 當代日本列島作家如何書寫台灣、中國大陸』(『流転するアジアの小さな物語 現代日本列島の作家が書く台湾、中国大陸』)■
(目次の日本語訳)
導論 異郷を書き、異郷で書く
一、私と台湾、中国
二、台湾で言葉を考える
三、日本語が触れ得ないアジア
四、「アジア」をどう考え直すか
五、現代日本列島の作家が書く台湾と中国大陸
【コラム】「台湾文学」「中国文学」「日本文学」
第一章 「親日台湾イデオロギー」と「南島イデオロギー」――司馬遼太郎《台湾紀行》、津島佑子《あまりに野蛮な》
一、日本的台湾ブーム、台湾の日本統治時代ブーム
二、日本語文学の中の「親日台湾イデオロギー」
三、霧社事件の書き直し
四、日本民俗学と南島イデオロギー
五、植民イデオロギーをどう克服するか
【コラム】民族論と植民主義
第二章 忘れられた台湾像――丸谷才一《裏声で歌へ君が代》、邱永漢《たいわん物語》、《女の国籍》
一、日本人觀光客は「上品」か
二、戦後民主主義と台湾像
三、丸谷才一の限界
四、帰台後の邱永漢
五、《たいわん物語》と台湾買春ツアー
六、《台湾紀行》が教えない台湾
【コラム】「武士道」と台湾
第三章 国民国家を脱する夢――陳舜臣《枯草の根》、《怒りの菩薩》、《アヘン戰爭》、《琉球の風》、《耶律楚材》、《路半ば》
一、台湾の柄谷行人
二、陳舜臣の中国民族主義
三、二二八事件の痕跡
四、中国アイデンティティーの創造
五、「政治対立」を回避する中国像
六、海洋歴史小説の中の「台湾」
七、国民国家の脱構築と台湾
八、普遍思想の拠点としての台湾
【コラム】「日本」とはなにか
第四章 多元台湾、多元日本――船戶與一《金門島流離譚》、馳星周《不夜城》、東山彰良《流》、與那原惠《美麗島へ》、リービ英雄《国民の歌》、溫又柔《來福の家》
一、近年の日本におけるマイノリティー
二、大衆犯罪小説の中の台湾
三、沖繩、アメリカ
四、言葉の中へ
五、近代東アジアの終結
【コラム】近年の日本における移民政策と言語
第五章 中国崛起に向き合う――リービ英雄《天安門》、茅野裕城子《韓素音の月》、矢作俊彦《ららら科学の子》、楊逸《ワンちゃん》、真山仁《ベイジン》、島田雅彦《虚人の星》、加藤嘉一《從伊豆到北京有多遠》、新井一二三《新井、心井》、橫山悠太《吾輩ハ猫ニナル》
一、日本へ浸透する中国語
二、一九九○年代以後の日本語文学における「中国」
三、「中国崛起」の下で
四、漢字文化圏の記憶
五、現代中国語の中の「和文」
六、日本近代文学史の書き直し
【コラム】日本近代文学史と漢詩文
第六章 島と大陸――リービ英雄《天安門》、《延安》、《ヘンリーたけしレウィツキーの夏の紀行》、《我的中国》、《仮の水》
一、天下論と帝国論
二、日本語で書く中国大陸
三、中心と周縁
四、中国大陸の多元性
五、文学故郷としての「台湾」
六、日本語が衰える時
【コラム】中世日本列島の中国語音
第七章 台湾で考え直す世界文学――リービ英雄《日本語を書く部屋》、新井一二三《台湾為何教我哭?》
一、なぜ中国語で書くのか
二、「世界文学」の歴史
三、「マイナー文学」の逆転
四、リービ英雄と新井一二三
五、第三世界文学の更新
六、「逆・マイナー文学」の連鎖反応
【コラム】近代日本のアジア主義
後記
參考書目
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