■藤澤るり著『夏目漱石の文学的立場』■
2017年12月25日 青簡舎刊 497頁 9000円+税
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序章 「琴のそら音」と『夢十夜』「第八夜」をめぐって――『三四郎』の方法の生成
1 本論の始点
2 「琴のそら音」論――意識の焦点の生成と「狸」
3 『夢十夜』「第八夜」論――「鏡に映る影」と「金魚売り」
第一部 『三四郎』から『彼岸過迄』『行人』へ
第一章 『三四郎』論――主人公に施す技法
1 「単純」化された主人公
2 「単純」化の目的
第二章 もう一つの『三四郎』論――「是は椎」から始まるもの
1 ことばを教える/教わる関係
2 ことばを教える/教わる関係の終結
第三章 『彼岸過迄』と『行人』――対象化される個人
1 『三四郎』から『彼岸過迄』へ
2 『彼岸過迄』論――対象化する領域、された領域
3 『行人』論――言葉の変容
第二部 『三四郎』から『心』『道草』『明暗』へ
第一章 『心』「両親と私」論――父を〈知り尽くす〉個人
1 『三四郎』と『心』――「田舎者」の概念
2 「田舎」という空間――「両親と私」における父の位置
第二章 『心』論――「何うして……、何うして……」から始まる関係
1 海で始まることの意味――隠された「先生」の言葉
2 「如何にして」(How)(何うして)と「何故」(Why)
3 「先生と遺書」における「先生」
4 「先生と私」における「先生」と「私」
5 「先生と遺書」における「先生」と「私」
第三章 『道草』論――向ける問い、向けられる問い
1 変化できないということ
2 変化するということ
第四章 『明暗』論――「何うして」が外部化するまで
1 『明暗』の始動――四つの「何うして」
2 『明暗』における四つの「何うして」の展開
3 第三の「何うして」の展開――変化から正しさへ
4 「何うして」が外部化するということ
出会いと沈黙――『明暗』最後半部をめぐって――
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