■千田洋幸・宇佐美毅編『村上春樹と二十一世紀』■
2016年9月15日 おうふう刊 335頁 2500円+税
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論文編
第Ⅰ章
長編小説の世界 暴力を見ること×暴力を語ること――村上春樹『海辺のカフカ』の世界(野中潤)
補完されるテクスト/招喚するテクスト――『アフターダーク』をめぐって(木村友彦)
村上春樹の西海岸文脈――全共闘運動から『アフターダーク』へ(矢野利裕)
未来を語る物語――村上春樹『1Q84』と舞城王太郎『ディスコ探偵水曜日』(石川治樹)
村上春樹『1Q84』とよしもとばなな『サーカスナイト』――「産むこと」をめぐって(早川香世)
偶然と相似――村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』を中心に(大川武司)
読者による喪失体験からの回復と危機の隠蔽
――村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』の受容をめぐる研究(田村謙典)
村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』における物語化の暴力性
――「唐突すぎる」切断/接続と連鎖する「選択」(山田夏樹) /
第Ⅱ章 短編小説の世界
カタストロフのあとを生きる――『神の子どもたちはみな踊る』と『風の谷のナウシカ』(齋藤祐)
「バースデイ・ガール」――「個」を損なう物語の在りか(深津謙一郎)
「品川猿」論――「名札」は「蓋をして」「押入の奥」に「押し込」まれていた(駒ヶ嶺泰暁)
連作短篇集『女のいない男たち』論――ワインをのむ女たちと、谷村がかたる三つの物語(平野芳信) /
第Ⅲ章 村上春樹作品の文化論的可能性
ユニクロと村上春樹(藤崎央嗣)
村上春樹作品における少女と「暴力性」(戴暁晨)
テクストから書物へ――モノ/現象としての村上春樹(長谷川達哉)
死者と可能世界――村上春樹の一九九五年/『あの花』の二〇一一年(千田洋幸)
巻き込まれる男たち――村上春樹作品における〈成長すること〉の意味(宇佐美毅) /
研究史編
『アフターダーク』(矢野利裕)
『海辺のカフカ』(野中潤) 『1Q84』(早川香世)
『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』(山田夏樹)
『東京奇譚集』(松井史絵)
『女のいない男たち』ほか(苗鳳科)
講演・スピーチ(藤崎央嗣)
エッセイ(鈴木さとみ)
国語教科書に掲載された村上春樹作品(駒ヶ嶺泰暁)
執筆者紹介
『村上春樹と一九八〇年代』『村上春樹と一九九〇年代』論文一覧
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