■能地克宜著『犀星という仮構』■
2016年1月6日 森話社刊 342頁 5400円+税
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序章 室生犀星と自伝小説
I
第一章〈自己〉=〈虚構〉を語ることに目覚める頃――『性に眼覚める頃』刊行まで
Ⅱ
第二章〈官能描写〉の物語――「海の散文詩」から「海の僧院」へ
第三章〈変態〉を表象する〈感覚〉――「香爐を盗む」の方法
第四章 記憶を抑圧する〈音〉〈声〉――「心臓 退屈な孤独と幽霊に就いて」の感覚
第五章 女性心理との〈交際〉――「幾代の場合」論
Ⅲ
第六章〈くろがねの扉〉を開く室生犀星――〈市井鬼〉生成の場としての『鐡集』時代
第七章 完結した物語の弊害――〈市井鬼もの〉前史としての「あにいもうと」
第八章〈都会の底〉に生きる少女たちの行方――「女の図」と連作小説
第九章 救済なき復讐、漂流する〈市井鬼〉――「龍宮の掏児」の試み
Ⅳ
第一〇章 自伝小説の不可能性――純粋小説としての『弄獅子』
第一一章 自伝小説の中の浅草――犀星文学の原点
終章 犀星文学における自己言及性――「蜜のあはれ」の方法
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