■近藤華子著『岡本かの子 描かれた女たちの実相』■
2014年9月18日 翰林書房刊 284頁 3200円+税
|
第一部 結婚の要請に苦しむ女たち
第一章 『晩春』――鈴子の〈苦しみ〉――
1 「呪ひとか不満」
2 「ひそかな情熱」
3 堀の魚
第二章 『肉体の神曲』――揺らぐ〈肥満〉の意味――
1 「異常」な〈肥満〉
2 〈眼差し〉からの解放
3 価値の転倒
第三章 『娘』――室子の〈空腹感〉――
1 スカルの選手
2 鼈甲屋の一人娘
3 「男性といふもの」
第二部 家業を担う女たち
第一章 『渾沌未分』――小初の希求したもの――
1 「青海流」の継承者
2 妾
3「生まれたてほや〳〵の人間」
第二章 『鮨』――ともよの〈孤独感〉――
1 〈孤独感〉の共鳴
2 〈孤独感〉の差異
3 別離
第三章 『家霊』――くめ子と〈仕事〉――
1 職業婦人
2 諦め
3 二人の〈仕事人〉
第三部 職業に従事する女たち
第一章 『越年』――加奈江と〈暴力〉――
1 男たちの〈暴力〉
2 女たちの連帯
3 加奈江の揺らぎ
第二章 『花は勁し』――桂子の光と影――
1 「私の全生命を表現しなければなりません」
2 「強いばかりの女ではありません」
3「花は勁し」
第三章 『夫人と画家』――青い画の相克――
1 描かれなかった男の画
2 二枚の青い画
3 血塗られた女の画
第四部 母の規範を超える女たち
第一章 『母と娘』――密着から自立へ/戦争協力から反戦へ――
1 「自己の延長」としての娘
2 娘の旅立ち
3 語られた戦争
第二章 『母子叙情』――母子解放の〈通過儀礼〉――
1 拒否された〈通過儀礼〉
2 母子の悲劇
3 母子解放
第五部 老いに抗う女たち
第一章 『かやの生立』――越境する〈乳母〉お常の両義性――
1 かやの孤独とお常
2 お常の自尊心
3 お常の「艶」
第二章 『老妓抄』――芸者が舞台を降りるとき――
1 籠の鳥
2 新しい生き方
3「たつた一人の男」
|
Copyright (C)2006 日本文学協会, All Rights Reserved.
|