■保坂達雄著『古代学の風景――折口信夫・琉球・日本――』■

　　　　
Ⅰ　琉球・日本―歴史伝承と信仰・祭祀・芸能―　

『中山世鑑』、矛盾を孕む史観　
〈型〉を襲う物語―「佐銘川大ぬし由来記」の説話生成―　
琉球第一尚氏の始祖物語　
沖縄の神と巫女　
マユンガナシとアカマタ・クロマタ　魂の鳥―奄美・沖縄に残る霊魂信仰―　
研究者としての視線　
変容する古代祭祀―「沖の島展」から　
辺境への思い―三井楽と隠れキリシタン―　
祇園祭の神の二類型　山の神人団体　図像と芸能　　

Ⅱ　折口学の宇宙　

新しい折口信夫へ　
折口信夫と神風会　
「髭籠の話」　
「琉球の宗教」　
折口信夫とアカマター・クロマター　
まれびと　
来訪神　
常世　
異人／異人殺し　
神婚　
貴種流離譚　
折口芸能学の概要　
折口信夫の仏教観　
横山重　
フレイザー『金枝篇』　
エジプトの「死者の書」　　

Ⅲ　柳田民俗学一斑　

山人／異人　
巫女／遊女　
妹の力　
柱松／神樹　
海上の道／日本人の起源　
言語芸術　
『民間伝承』　

Ⅳ　説話の世界

『日本霊異記』の霊験譚　
『今昔物語集』が描く鬼の怪異　
春日大明神の霊験譚　
『本朝怪談故事』　
『本朝俗諺志』　
『本朝神社考』　　

Ⅴ　文芸と修辞　

律文と散文　
古典の修辞　
ことわざを遡る　
心を運ぶ風　　

Ⅵ　研究史略述　

高橋虫麻呂　
記紀歌謡　
古代の芸能　　

Ⅶ　書評と紹介　

橋本裕之著『王の舞の民俗学的研究』　
福田晃著『神語りの誕生―折口学の深化をめざす―』　
東喜望著『沖縄・奄美の説話と伝承』　
岡部隆志・斎藤英喜・津田博幸・武田比呂男著『
シャーマニズムの文化学―日本文化の隠れた水脈―』　
岩田勝著『神楽新考』　
渡辺勝義著『鎮魂祭の研究』　
神田より子著『陸中沿岸地方の神子舞　報告書』　
新井恒易著『日本の祭りと芸能』　
國學院大學折口博士記念古代研究所・小川直之編『折口信夫・釈迢空―その人と学問―』　
石内徹著『人物書誌大系20　折口信夫』　
赤坂憲雄著『山の精神史―柳田国男の発生―』　
菊池照雄著『遠野物語をゆく』　
菊池照雄著『山深き遠野の里の物語せよ』　
山田直巳著『古代文学の主題と構想』　
野本寛一著『言霊の民俗―口誦と歌唱のあいだ―』　
藤井貞和著『日本〈小説〉原始』　
近藤信義著『音喩論―古代和歌の表現と技法―』　
工藤隆著『歌垣と神話をさかのぼる―少数民族文化としての日本古代文学―』