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日高佳紀著『谷崎潤一郎のディスクール 近代読者への接近』


2015年10月15日 双文社出版刊 305頁 3500円+税

    
序章 谷崎文学をディスクールとして読むために
 1 ディスクールと読者
 2 消費される文学、あるいは“文学の危機”
 3 “歓楽”としての読むこと
 4 本書の構成と内容 

 第Ⅰ部 メディアを横断するエクリチュール

第1章 通俗からの回路――「お艶殺し」の図像学
 1 表象のコラボレーション
 2 テクストの様式化と逸脱化
 3 もうひとつの物語世界
 4 千章館から新潮社へ 

第2章 メディア戦略とその不可能性――「武州公秘話」と読者
 1 『新青年』というメディア
 2 内包された〈秘密〉
 3 歴史への意識 

第3章 テクストの臨界――「細雪」の読まれ方
 1 身体の非在
 2 〈母〉としての表象
 3 発禁のテクスト
 4 有閑マダムの戦中と戦後 

 第Ⅱ部 コンテクストとしての消費文化 

第4章 資本と帝国――「小さな王国」の学校制度
 1 小学校教師の大正期
 2 職業と階級
 3 王国と革命
 4 資本の制覇 

第5章 サラリーマンと女学生――「痴人の愛」における〈教育〉の位相
 1 学歴と社会資本
 2 結婚とハビトゥス
 3 〈学校〉の内と外
 4 女子教育と音楽
 5 譲治の〈教育〉認識
 6 歌声の近代 

 第Ⅲ部 歴史へのパースペクティブ 

第6章 大衆としての読者――「乱菊物語」の方法
 1 大衆読者の発見
 2 伝説を語る者たち
 3 群衆としての大衆 

第7章 メタヒストリーとしての小説――「「九月一日」前後のこと」から「盲目物語」へ
 1 アイロニーとしての〈小説〉
 2 年代記という仕掛け
 3 コンテクストとしての〈歴史〉
 4 大衆小説と歴史小説
 5 「盲目物語」のナラトロジー
 6 傍系挿話の機能
 7 〈翻訳〉としての物語 

第8章 歴史叙述のストラテジー――「聞書抄」のレトリック
 1 材料としての〈歴史〉
 2 新聞連載から単行本へ
 3 削除された冒頭部
 4 単行本テクストにおける〈歴史〉
 5 〈歴史小説〉を生成すること
 6 複数の声をめぐる物語 

 第Ⅳ部 翻訳行為としての読むこと 

第9章 古典と記憶――「蘆刈」における〈風景〉のナラトロジー
 1 読まれる〈風景〉のリアリズム
 2 淀の中洲、幻想の舟行
 3 お遊表象のゆくえ
 4 劇化する主体
 5 記憶の中の「遊」女
 6 物語の他者 

第10章 文体と古典――『源氏物語』へのまなざし
 1 源氏への「にくまれ口」
 2 構造的美観と『源氏物語』
 3 「谷崎源氏」への過程



   



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