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『日本文学』創刊号 1952年11月号
 「久しく待望せられていて、しかも困難な障碍をのりこえる力が熟さぬままに遷延していたわが日本文學協會中央機關誌の刊行が、昨今、祖國の學問・教育が直面するに至った重大な危機の自覚の中で、全會員の強い決意と協力とに支えられて、急速に実現するはこびとなったことは、まことになにものにも代えがたい喜びである」と始まる「創刊のことば」につづき、広末保(近松生誕三百年を記念して)・難波喜造(柿本人麿論)・大石修平(樋口一葉論)・古田拡(国語教育の伝統)・小野牧夫(国語教育の破壊に抗して)の諸論文、このほか研究ノート・時評・窓・研究会の動きが並んでいる。1946年6月15日の日本文学協会発足より6年後のことであった(発行人は近藤忠義、発売所は御茶の水書房、定価50円)。

 なお、この創刊号に先立って、この年の5月には前年度大会報告『日本文學の遺産』を福村書店から刊行している。

(敬称略)


(ヘッダーの写真で定期的に『日本文学』のバックナンバーを紹介しています。)

 

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